設定解説


異世界とは
 我々が住まうこの世界は前後,上下,左右という三つの方向が存在する。正確には我々が認識することができるのはその三つの方向だけなのである。もし、これ以外の方向へ向かって進むことができれば、三次元中に平行に存在する二枚の紙片の間を行き来するかのように別の三次元世界へと行けるようになる。これこそが、いわゆる平行世界(パラレルワールド)である。
 三次元中に平行に存在する二枚の紙片はどこまで広がろうとも交差することはない。ということは片方の紙片が燃えてなくなってしまったとしても、もう一方の紙片には何の影響もないということである。これと同様に、別の三次元での出来事が我々の三次元に影響を及ぼすことはなく、逆に、我々の三次元での出来事が別の三次元に影響を与えることもない。だからそれぞれの世界は全く違った文明,文化を持つはずである。しかし、作中に登場するアース(翔がいた世界)、ボード(翔が連れて来られた世界)、ラント(ラナンがいた世界)という三つ世界はそれぞれに特徴はあるものの、似通った部分も多くある。このことは、かつてよりこれらの世界を行き来していた者がいた(あるいはいる)ということを連想させる。それは陵の言葉(「あ、もしかして、別の世界からきたの」)からもうかがい知ることができよう。だとするならば、翔がボードに関わるようになったのも、やはり故無きではないと言える。

ホームへ戻る